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相続した船橋の実家、空き家のままで大丈夫?後悔しないために今すぐ知っておくこと

「親が亡くなり、実家を相続したものの、どうすればいいかわからないまま時間だけが過ぎている」

そんな方は、船橋市内にも少なくありません。

  • とりあえず固定資産税だけ払い続けている。
  • 名義変更はまだしていない。
  • 兄弟とも話し合えていない——。

「いつか何とかしよう」と先送りにしている間にも、リスクは静かに積み上がっています。

放置が続けば老朽化が進み、売りたいと思ったときに「売れない家」になっていることも珍しくありません。

この記事では、船橋市で相続した実家を抱える方に向けて、

  • 今の状況をどう整理すればいいか
  • 放置するとどんなリスクがあるか
  • 売る・貸す・手放すそれぞれの現実的な選択肢
  • 実際の手続きの流れ

を、行政書士・宅建士の両資格を持つ専門家の視点からわかりやすく解説します。

ぜひ、この記事を参考にしていただき、「まず自分のケースがどれにあたるか」を確認するところから、一緒に整理していきましょう。

目次

まず確認!相続した実家、あなたの状況はどのタイプ?

相続した実家の対処法は、現在の状況や管理状況によって大きく変わります。

まずはご自身のケースを正しく把握しましょう。

名義はもう自分(相続登記済み)?まだ被相続人のまま?

実家を相続した場合、まず最初に行うべき最重要のステップが「現在の名義が誰になっているか」の確認です。名義変更(相続登記)が終わっているか、亡くなった親(被相続人)のままかによって、直面するリスクや次にとるべき行動が大きく変わります。

相続登記が済んでいるかどうかの確認方法

現在の名義が誰になっているかは、法務局で対象物件の「登記事項証明書(登記簿謄本)」を取得することで確認できます。法務局の窓口や郵送で請求できるほか、現在ではインターネットを利用したオンラインでの請求手続きも便利に利用できるようになっています。 取得した登記事項証明書の「権利部(甲区)」という所有権に関する欄を確認し、所有者がご自身の名前になっていれば登記は完了しています。しかし、亡くなった親の名前のままになっている場合は、まだ登記が済んでいない状態です。

まだ被相続人名義のままなら登記が必要(2024年から義務化)

名義が亡くなった親のままであれば、速やかにご自身(または実家を引き継ぐ人)への相続登記を行う必要があります。 ここで絶対に知っておくべきなのが、令和6年(2024年)4月1日から相続登記が義務化されたという事実です。これは任意の手続きではなく法的な義務であり、正当な理由なく手続きを放置すると過料(罰則)の対象となるリスクが現実に存在します。「誰も住まないし、とりあえず親の名前のままでいいか」という考えはもはや通用しません。

登記が済んでいないと売却・活用のいずれもできません

登記を放置することには、罰則以外にも所有者の身動きを封じてしまう深刻な実害があります。最大の実害は、名義が自分のものになっていないと、家を売ることも貸すこともできないという点です。

登記が済んでいない場合の弊害
  • 売買や賃貸ができない
  • 税金の特例が受けられない

不動産取引の大前提として、現在の真の所有者が誰であるかを公的に証明できなければ、不動産会社に仲介を頼むことも、買い手や借り手と契約を結ぶこともできません。

いざ売りたいと思ったときに慌てて手続きをしても、すぐに売却活動を始められず、好条件の買い手や借り手を逃す原因になります。

また、相続した実家を売却する際、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる「空き家特例」という強力な節税制度があります。

ただし、この特例を受けるには、確定申告時に登記事項証明書などの書類を提出し、「その不動産を被相続人(亡くなった方)から相続または遺贈によって取得したことを証明しなければなりません。

ここで重要なのが、名義変更(相続登記)を済ませているかどうかです。

登記上の名義がまだ被相続人のままになっている場合、「相続によって取得した」ことを証明するための書類が揃いません。

その結果、特例の適用を受けられなくなる可能性があります。

他に相続人はいる?(共有名義になっている場合の注意点)

法定相続人が多い場合、不動産を売却・活用するには全員の合意(遺産分割協議)が必要です。

人数が多いほど意見がまとまりにくく、話し合いが長期化・頓挫するケースが少なくありません。

その結果、誰も管理しないまま空き家が放置されてしまいます。

船橋市でも、相続人が多数いる物件は、適正管理や問題解消に時間と手間がかかる「困難事例」として位置づけられています。

また、相続した空き家を売却する際に利用できる3,000万円特別控除(空き家特例)では、相続人の人数によって控除限度額が変わります。

空き家特例の控除額
  • 相続人が1〜2人:3,000万円
  • 相続人が3人以上:2,000万円

相続人が多いほど節税メリットが小さくなる点は、見落とされがちな注意点です。(令和6年(2024年)1月1日以降の売却から適用)

そして、空き家特例には、売却代金が1億円以下であることという要件があります。

ここで注意が必要なのは、自分が売却した金額だけで判定するのではないという点です。

他の相続人がそれぞれ売却した金額も含めた合計金額で判定されます。

例:相続人3人がそれぞれ4,000万円ずつ分割して売却した場合、合計は1億2,000万円となり、要件を満たさず特例を受けられません。

まとめると、相続人が多い物件は…

  • 遺産分割協議がまとまらず、空き家放置の原因になりやすい
  • 特例の控除額が3,000万円→2,000万円に減額される(3人以上の場合)
  • 売却価格の1億円要件は、他の相続人の売却分も含めた合計で判定される

という三重の注意点があります。早めの相談・対応が重要です。

ローンは残っている? 固定資産税は払い続けている?

実家を相続した際、まず直視しなければならないのが「お金の負担」です。

特にローン残債の有無と固定資産税の支払いは、今後の処分や利活用の選択肢を大きく左右します。

ローン(抵当権)が残っている場合

実家にローンが残っており、土地や建物に金融機関などの抵当権(担保権)が設定されている状態では、自由に売却することが難しくなります。

さらに注意すべき点として、どうしても手放せなくなった際の最終手段である「相続土地国庫帰属制度(国に土地を引き取ってもらう制度)」は、抵当権などの担保権が設定されている土地では利用することができません。

まずは、登記事項証明書などを確認し、ローンが残っていないか、完済して抵当権を抹消できる状態かを確認することが今後の対策の第一歩となります。

固定資産税は「誰が」払い続けているか確認する

親が亡くなって実家が空き家になった場合、毎年送られてくる固定資産税の納税通知書が誰の元に届き、「実際に誰の財布から支払われているのか」をまず確認してください。

名義変更(相続登記)が終わっていなくても、自治体からの納税通知書は相続人の代表者宛てに送付されるため、「とりあえず長男が立て替えて払っている」「亡くなった親の口座からそのまま引き落とされ続けている」といったケースが非常に多く見られます。

この「誰が負担しているのか」が曖昧なまま年月が経過すると、いざ実家を売却・処分しようとした際に「これまで自分が立て替えてきた数十万円の税金を清算してほしい」と兄弟・親族間で金銭トラブルに発展する大きな原因となります。

また、 誰も住んでいない実家の固定資産税を毎年払い続けているということは、「使っていない資産のために、あなたの貴重な財産(維持費)をただ無駄に垂れ流し続けている」ということに他なりません。

「年間数万円だから、とりあえず今のままでもいいか」と放置できているのは、現在その土地に「住宅(家屋)」が建っていることで「住宅用地特例」という優遇措置が適用されて大きく減額されているからです。

しかし、この優遇にあぐらをかいて管理を怠り、自治体から「特定空家等」や「管理不全空家等」に指定されて改善の勧告を受けると、この特例の対象から外され、固定資産税が最大6倍に跳ね上がってしまいます

空き家を放置するとどうなる?知らないと怖い4つのリスク

「誰も住まないし、とりあえず今のままで…」と実家を空き家のまま放置していた方も多いかと思います。

しかし、 放置期間が長引けば長引くほど、経済的にも法的にも取り返しのつかない大きなリスクを背負い込むことになります。

ここでは、実家を放置することで直面する恐ろしい4つの現実を解説します。

放置を続けると「特例除外」で税金が最大6倍に

空き家を適切に管理せずに放置していると、自治体から以下のいずれかに認定されることがあります。

  • 特定空家等:倒壊の危険や、衛生・景観上の悪影響がある状態
  • 管理不全空家等:このまま放置すれば特定空家等になるおそれがある状態

そして、認定後に自治体から改善の「勧告」を受けると、その土地はこれまで適用されていた住宅用地特例から除外されます。

住宅用地特例とは、居住用の土地にかかる固定資産税を最大6分の1に減額する制度です。

この特例を外されると、税負担が最大6倍に跳ね上がることになります。

「とりあえず今のままで…」と空き家を維持し続けることは、建物の老朽化によるリスクだけでなく、将来的に多額の税負担を抱え込む原因になります。

無駄な固定資産税を払い続ける前に、早めに「売却」や「解体」、「賃貸」などの具体的な方針を決めることが重要です。

相続登記の義務化(2024年〜)で過料リスクが現実に

2024年4月から相続登記が義務化され、正当な理由なく放置すると過料の対象となるリスクが現実のものとなりました。

船橋市の調査によれば、転居や相続に伴う登記が行われていないために、近隣住民が空き家のトラブルに悩まされていても所有者が特定できず、自治体ですら対応に苦慮するケースが多発しています。

登記を放置して相続人が多数に枝分かれしてしまうと、いざ売却や解体をしようとしても意見がまとまらず、誰も手を出せない「困難事例」に陥るリスクがあります。

また、自治体からの改善の「命令」を無視した場合には、空家等対策特別措置法に基づき50万円以下の過料が科される点も見逃せません。

老朽化・不法投棄・近隣トラブルの責任は所有者に

空き家の適切な管理は、所有者の責任です。

船橋市でも、放置された空き家の草木の越境、害虫の発生、不法投棄だけでなく、台風による屋根の破損や建築材の飛散事故が発生し、近隣環境に深刻な悪影響を及ぼす原因として問題視されています。

最悪の場合、自治体によって「行政代執行(強制的な解体)」が行われます。

実際に、千葉県柏市では、長年放置された空き家の外壁や屋根材が崩落し、通学路やJR常磐線に面して極めて危険な状態になったため、市が強制的に建物を解体しました。

このときにかかった約1,040万円もの解体費用は、全額所有者に請求(差押え)されています。

「自分は遠くに住んでいるから関係ない」では済まされない重い責任が所有者にはあることを認識してください。

売りたいと思ったとき「売れない家」になっていることも

「いつか高く売れるかもしれない」と放置している間に、家の資産価値は刻一刻と失われていきます。

国土交通省の全国調査では、賃貸や売却をする上での課題として「買い手・借り手の少なさ(42.3%)」に次いで、「住宅の傷み(30.5%)」や「設備や建具の古さ(26.9%)」が上位に挙がっています。

放置して老朽化が進めば進むほど、いざ売却しようとしても多額のリフォーム費用や解体費用が重くのしかかり、買い手が全くつかない「負動産」になってしまう恐れがあります。

接道が取れないなど再建築が困難な土地の場合、建物が傷んでしまうとさらに処分が絶望的になるケースもあるため、取り返しがつかなくなる前の早い決断が重要です。

自分の実家は当てはまる?船橋市の「空き家」認定リスクをチェック

税金が上がることを懸念して空き家を放置し続けると、市から厳しい指導を受けるリスクがありますことを、上記で解説させていただきました。

船橋市では、空き家が適切に管理されていない場合、「船橋市管理不全空家等及び特定空家等認定基準」に基づいて建物の不良度や危険度を判定しています。

特定空家等: そのまま放置すれば倒壊等の危険がある、または著しく衛生上・景観上悪影響がある状態の物件です。

管理不全空家等: 特定空家等には至らなくても、そのまま放置すれば特定空家等になるおそれがある物件です。未然防止の観点から認定されます。

認定された場合のリスク

これらの認定を受け、市から状況改善の「勧告」を受けると、先述した固定資産税等の住宅用地特例(6分の1への減額等)の対象から除外され、税金が大幅に上がります

さらに、状況が改善されない場合は、市から「命令」が下され、最終的には行政代執行(強制的な解体等)が行われ、その費用を所有者として請求されるおそれがあります。

早めの状況把握と適正な管理・処分が重要です。

あなたの実家の自己診断チェックリスト(簡易版)

相続した実家は現在どのような状態なのか、実際に簡単にチェックしてみましょう。

A:建物の危険度

屋根瓦や外壁、雨どいが剥がれ落ちそうになっている(または既に落ちている)
建物全体が傾いている、柱や土台がシロアリ等で腐っている
道路に面したブロック塀や門扉が傾いており、倒れる危険がある

B:衛生・環境への悪影響

敷地内にごみが不法投棄されたり散乱したりしており、悪臭がしている
ネズミ、ハエ、蚊などの害虫や、ハクビシンなどの害獣が発生・棲みついている

C:景観や近隣への迷惑

庭の雑草やツルが伸び放題で、建物が覆い隠されるほど荒れ果てている
敷地内の木の枝が、道路や隣の家へ大きくはみ出している
窓ガラスが割れたまま放置されている、または不審者が簡単に入れる状態である

D:現在の管理状況

□ 1年以上、誰も様子を見に行っていない(換気や草刈りをしていない)
□ すでに近隣の住民や船橋市役所から、苦情や問い合わせの連絡が来たことがある

【A・B・C】のいずれか1つでも当てはまる、または【Dの苦情】がある場合

⇒ リスク大:「特定空家等」に認定される恐れがあります

あなたの実家は、そのまま放置すれば倒壊の危険があったり、著しく衛生上・景観上の悪影響がある「特定空家等」に該当する可能性が高い状態です。

【Dの1年以上放置】のみ当てはまる、または今は当てはまらないが管理が限界

⇒ リスク中:「管理不全空家等」に認定される恐れがあります

今はまだ周囲に実害が出ていなくても、適切な管理が行われていないため「そのまま放置すれば将来的に特定空き家になる恐れがある」と判断される「管理不全空家等」に認定されるリスクがあります。

すべての項目に当てはまらない

⇒ リスク低:現在は安全圏です

しっかりと管理が行き届いており、現時点での空き家認定リスクは低いです。 しかし、家は人が住まないと劣化が急速に進みます。今後も定期的な点検や維持管理を継続してください。もし将来的に「管理を続けるのがしんどい」と感じるようになったら、傷みが進んで資産価値が下がる前に、売却や賃貸などを検討し始めることをお勧めします。

自分の実家が現在どの状態なのか、把握することはできたでしょうか。

このチェックリストを参考に、どう処分していくか考えてみてください。

相続した船橋の実家、5つの選択肢と向いているケース

「相続した実家を放置する」という最悪の選択を避けるためには、建物の状態やご自身の資金力に合わせて「どう手放すか(あるいは活かすか)」を決める必要があります。

ここでは、具体的な5つの選択肢と、それぞれが向いているケースを解説します。

【売却】古くても売れる 船橋の賃貸・売買市場の実態

船橋市の空き家率は10.3%(令和5年)であり、全国平均(13.8%)や千葉県平均(12.3%)と比べても低い水準を維持しています。

この数字は、船橋市における不動産需要の底堅さを示しています。

古い家であっても需要が絶えないのは、リノベーションを前提とした個人の買い手だけでなく、NPOや民間事業者による福祉活動、地域交流施設、サテライトオフィスとしての活用ニーズが存在するためです。

「住宅確保要配慮者向けのセーフティネット住宅」として再活用されるケースも増えており、築古だからと諦める必要はありません。

【賃貸・活用】手放さずに収入を得る

「思い入れのある実家を売りたくない」という場合、貸し出して収益化する選択肢があります。

令和5年の調査では、船橋市内の空き家のうち56.8%が「賃貸用の空き家」として流通しています。

そのままでは貸し出しが難しい物件でも、前述の「セーフティネット住宅」に登録して高齢者や障害者などの入居を受け入れたり、DIY可能物件として貸し出したりすることで、初期投資を抑えつつ借り手を見つけることが可能です。

空き家の維持管理は決して楽ではありません。

調査によると、空き家所有者の29.8%が「管理の作業が大変」、21.6%が「管理費用の負担が重い」と回答しています。

管理を怠り「特定空家等」や「管理不全空家等」に指定されると、固定資産税等の住宅用地特例(最大1/6の減額)が解除され、税金が跳ね上がるリスクが伴います。

こういった面からも、賃貸に出して入居者の方に利用していただきながら家の管理してもらうのも、賢い選択の一つと言えると思います。

【リフォーム・リノベ】資産価値を上げてから動く

「買い手や借り手がつかない」と悩む所有者の多くは、住宅の傷み(30.5%)や設備の古さ(26.9%)を課題に感じています。

やはり、古くて汚い物件は需要がないわけではありませんが、なかなか成約しづらいのも現実です。

そのため、物件の資産価値を高めてから「売る」「貸す」の選択も非常に戦略的に効果的と言えます。

特に「貸す」場合は、人が住めるようにきちんと設備が整っている必要があるため、給湯器や水回りの設備(キッチン・洗面台・バスタブなど)は新しくすることで、入居者の心象を良くする効果が高いです。

また、船橋市が実施している「木造住宅の耐震改修費用の助成」や「住宅バリアフリー・断熱改修支援事業」などを活用し、初期費用を抑えながら資産価値を高めることもおすすめです。

一方、物件の痛みがひどく屋根など住宅の主要部分にひどい劣化があって修繕しなければならないなど、多額のリフォーム費用がかかってしまう場合や、接道状況が悪く再建築不可の物件などはリフォーム・リノベ自体できない場合もありますので、注意が必要です。

【寄付・譲渡】無償でも手放したい場合

「タダでもいいから手放したい」と考える方は少なくありません。

しかし、自治体への寄付は、行政目的で利用できる明確な見込みがない限り、維持管理コストの観点からかなり見込みは薄くなります。

自治体への寄付が難しい場合の有力な受け皿として、国土交通省も推進する「空き家・空き地バンク」の活用があります。

安価に家を手に入れたい移住希望者やアトリエを探す人などとマッチングできる可能性がありますので、活用してみるのも選択の一つですね。

【相続土地国庫帰属制度】を利用する

「売ることも貸すこともできず、引き取り手もない」という場合の最後の手段として、令和5年(2023年)から「相続土地国庫帰属制度」がスタートしました。

これは、相続した不要な土地を国に引き取ってもらう制度です。

ただし、すべての土地を引き取ってもらえるわけではありません。

以下の要件に該当する土地は申請を受け付けてもらえませんので、注意が必要です。

  • 建物がある土地(更地にする必要あり)
  • 担保権(抵当権など)が設定されている土地
  • 境界が不明確な土地、土壌汚染がある土地
  • 急な崖がある土地や、動物・害虫によって被害が生じる土地リスト

審査手数料: 土地1筆につき14,000円(申請時に収入印紙で納付。不承認でも返還されません)。

負担金(10年分の管理費相当額): 帰属が承認された場合、原則として20万円

ただし、市街化区域内の宅地などの場合は面積に応じて跳ね上がり、例えば100㎡で約54.8万円、200㎡で約79.3万円となります。承認通知が届いてから30日以内に納付する必要があります。

「相続土地国庫帰属制度」の注意点 として、完全無料で手放せるわけではない点に十分注意してください。

よく、「国が引き取ってくれる」=「タダで引き渡せる」と勘違いしている方が非常に多く見受けられます。

更地であっても、維持管理し続けるには物理的・人的コストがかかります。

それから解放される代わりに、10年分の維持管理費を国に支払ってお願いする制度なので、ある程度まとまった費用がかかることは認識しておいてください。

相続した船橋の実家「売る」「貸す」「寄付する」選んだ後の「手続きの流れ」

では、家族と話し合って実家をどうするか決まったら、実際の手続きはどうすれば良いのか?

ここからは、実際の手続きについて解説していきます。

STEP1|相続関係の整理(戸籍・遺産分割協議)

まずは、「誰が実家を相続するのか」を確定させる必要があります。

その第一歩が、相続関係の整理です。

亡くなった方の出生から死亡までのすべての戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)等や、相続人の戸籍などを収集し、法定相続人が誰であるかを正確に把握します。

相続人が複数いる場合は、話し合いによって誰が実家を引き継ぐのかを決める「遺産分割協議」を行います。

令和5年(2023年)4月1日からは遺産分割に関するルールが変わっているため、早めに協議を済ませることが推奨されています。

どう変わったのかというと、相続開始(死亡)から10年を過ぎると、原則として法定相続分しか分けられなくなる、ということです。

  • 「私は親の介護を10年やったから、法定相続分より多くもらいたい」(寄与分の主張)
  • 「兄貴は家を建てる時に親から1000万円もらったんだから、相続分は減らすべきだ」(特別受益の主張)

このような主張が、家庭裁判所等での遺産分割において考慮されなくなりました。

ただし、遺産分割協議ははいつまで経っても可能ですし、相続人全員が合意すれば、法定相続分とは異なる割合でも遺産分割協議を成立させることは可能です。

STEP2|相続登記(2024年から義務化)

実家を引き継ぐ人が決まったら、法務局で不動産の名義を被相続人(亡くなった親など)から相続人へと変更する「相続登記」を行います。

注意しなければならないのは、令和6年(2024年)4月1日から相続登記の申請が義務化されたという点です。

今後、「売る」「貸す」といった不動産取引を行うにしても、名義が自分になっていなければ手続きを進めることができません。

また、国庫帰属制度を利用する場合などでも、原則として相続や遺贈によって所有権を取得したことを証明する必要があります。

放置せず、速やかに登記を完了させましょう。

STEP3|方針決定と各種手続き(売却・賃貸・申請)

名義が確定したら、実家の状態に合わせて具体的な処分・活用方法を実行に移します。

船橋市の調査によれば、利活用において「賃貸や売却を行いたいが、どうすればよいかわからない」と悩む所有者が2割近く存在し、行動に移せていないケースが多いことが分かっています。

各パターンによっての手続方法を紹介しますので、参考にしてみてください。

売却する場合

不動産会社を介して買主を探す「仲介」という方法を取るのが一般的。
・空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除の利用可(厳しい条件を満たした場合)

賃貸する場合

不動産会社と媒介契約を結び、入居者募集を行
リフォームなどを行って貸し出す場合もあり。

申請(国庫帰属制度など)

売ることも貸すことも困難な場合、「相続土地国庫帰属制度」の利用を検討。
法務局に事前相談(窓口・電話・Web)→承認申請書の提出
申請にあたっては、法務局での事前相談や、境界点を明らかにする写真、土地の形状がわかる図面などの書類作成・提出が求められます

船橋エリアならではの注意点

船橋市は全国的に見ても人口が多く、都市インフラが整っているため不動産需要が高いエリアですが、だからこそ知っておくべき地域特有の事情や、市が提供している支援制度が存在します。

ここでは、船橋市の実家を相続した際に押さえておきたい地域密着のポイントを解説します。


船橋市の空き家対策・相談窓口(市の制度紹介)

船橋市は空き家対策に積極的に取り組んでおり、市民生活部の「市民安全推進課」に空家相談窓口を設置しています。

市単独での対応にとどまらず、専門的な知識を有する外部団体と協定を結び、相談者を適切な専門家へつなぐ体制を整えているのが特徴です。

協定を結んでいるのは以下の6団体です。

千葉司法書士会(相続登記など)
千葉県宅地建物取引業協会 船橋支部(売却・賃貸など)
千葉県土地家屋調査士会(境界確認など)
千葉県弁護士会(法律問題など)
船橋造園協同組合(草木の剪定・除草など)
東京ベイ信用金庫(解体ローンなど)

また、市では「木造住宅の耐震診断費用の助成」や解体に向けた「木造住宅除却助成事業」、自宅の「住宅バリアフリー・断熱改修支援事業」など、様々な助成・支援メニューを用意しています。

これらを上手く活用することで、維持管理や処分の金銭的負担を軽減できますので、こちらもぜひ、ご活用ください。

船橋の不動産市場の特徴(東京近郊・需要の実態)

船橋市は鉄道駅を中心とした市街化が図られており、医療や商業施設が身近に整った生活利便性の高い都市です。

そのため、令和5年(2023年)の調査における船橋市の空き家率は10.3%であり、全国(13.8%)や千葉県全体(12.3%)と比べても低い水準を維持しています。

しかし、市内全域が全く同じ状況というわけではありません。

JR沿線を中心とした西部・南部地域では転入超過が続いている一方で、東部・中部・北部地域では高齢化が進んでおり、人口動態や空き家の発生状況には明確な地域差が見られます。

実家の所在地が市内のどのエリアに属するかによって、売却のしやすさや賃貸需要が大きく変わる点に注意が必要です。

相続した実家が「市街化調整区域」にある場合の注意

船橋市内には、都市計画法に基づき原則として建物の建築が制限される「市街化調整区域」も存在します。

船橋市の調査によれば、接道が取れない、がけ地などの理由で「建物の再建築が困難な空き家」が一定数存在し、所有者が売却の意思を示しても買い手がつかない、あるいは金額で折り合いがつかずに放置されてしまうケースが課題となっています。

一方で、「相続土地国庫帰属制度」を利用して国に引き取ってもらう場合には、この区域区分が費用面に影響する点は押さえておきたいポイントです。

宅地を国に引き渡す際に支払う「10年分の管理費相当額の負担金」は、市街化区域内の宅地であれば面積に応じて高額(100㎡で約54.8万円など)になる一方、市街化調整区域などの宅地であれば、面積にかかわらず原則20万円で済む場合があります。

千葉県内の相続不動産に強い専門家を選ぶポイント

相続した不動産の処分を進めるには、法律手続き不動産取引という、性質の異なる2つの専門領域が絡んできます。

それぞれの専門領域は以下の通りです。

相談内容専門家
遺産分割協議書の作成行政書士
戸籍収集行政書士
売却査定・買主探し行政書士
空き家活用の提案不動産会社

この2つを別々の専門家に依頼すると、情報の伝達や手配に手間と時間がかかり、手続きが滞る原因になりがちです。

そのため、専門家を選ぶ際には次の点を確認することをおすすめします。

① 行政書士と宅建士、両方の資格を持っているか 法律手続きから売却実務まで、一貫して対応できるかどうかが判断の分かれ目です。

② 千葉県・船橋市の不動産市場の実務経験があるか エリアの相場観や行政との関係性は、地域に根ざした実務経験がなければ身につきません。

③ 「権利関係の整理」から「売却・処分」まで一つの窓口で完結できるか 「まず登記を…」「次に不動産会社へ…」と何度も相談先を変える必要がなく、状況に応じて最適な選択肢を提示してもらえるかどうかが重要です。

当事務所では「行政書士」と「宅建士」の両方の国家資格と実務経験を持っている専門家が対応いたします。

そのため、複雑な戸籍の収集や遺産分割協議書の作成サポート、各種助成金や特例の要件確認・書類作成といった「行政・法律の手続き」から、実際に船橋の不動産市場で物件を売りに出し、契約をまとめる「不動産取引」まで、一つの窓口でワンストップ対応することが可能です。

また、専門外となる相続登記の申請についても、提携する司法書士と連携してスムーズにおつなぎするため、お客様がご自身で別の専門家を探す手間はかかりません。

「まずは権利関係をきれいにしたい」「税金面で損をしない売り方をしたい」「国庫帰属と売却、どちらが現実的か診断してほしい」など、法律と不動産の両方の視点から、あなたにとって最も負担が少なく、メリットの大きい選択肢をご提案し、最後まで責任を持ってサポートいたしますので、ご安心ください。

よくある質問(FAQ)

相続登記しないまま売ることはできますか?

できません。
実家を売却したり、貸し出したりするには、まず亡くなった親などの被相続人からご自身へ不動産の名義を変更する「相続登記」を行う必要があります。さらに、令和6年(2024年)4月1日からは相続登記の申請が義務化されました。
正当な理由なく手続きを放置すると過料(罰則)の対象となるリスクもあるため、売却する・しないに関わらず、速やかに登記を済ませることが重要です。

築40年以上の家でも売れますか?

十分に売却可能です。
船橋市は生活利便性が高く、全国や千葉県平均と比べても空き家率が低いため、不動産需要が比較的底堅いエリアです。
築古であっても、リノベーションを前提とした個人客のほか、セーフティネット住宅や地域交流施設として活用したい事業者からのニーズも見込めます。
また、昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された家屋であれば、一定の要件を満たすことで、譲渡所得から最高3,000万円が控除される「空き家特例」を利用して税金を大幅に抑えることができます。

空き家のまま固定資産税を払い続けるのは損ですか?

大きな損につながる可能性が高いです。

通常、住宅が建っている土地は「住宅用地特例」により固定資産税が最大6分の1に軽減されています。
しかし、放置して老朽化が進み、倒壊の危険がある「特定空家等」や、そのまま放置すれば特定空き家になるおそれがある「管理不全空家等」に市町村から認定され、改善の「勧告」を受けると、この住宅用地特例の対象から除外され、固定資産税等の税金が最大6倍に跳ね上がります。使わない家に維持費や高い税金を払い続ける前に、早めの方針決定が必要です。

兄弟と共有名義になっている場合、一人では売れませんか?

あなた一人だけの判断で売却することはできません。
民法の規定により、共有物に対して変更(売却などの処分行為を含みます)を加えるには、他の共有者の同意を得なければならないと定められているため、売却には兄弟全員の同意と共同での手続きが不可欠です
なお、あなたご自身の「共有持分」のみを単独で売却することは法的には可能です。しかし、見ず知らずの他人が他の共有者として入ってくるような物件をあえて買い取る人は極めて稀であるため、現実的な解決策にはなりにくいのが実情です。
また、どうしても売却できずに「相続土地国庫帰属制度」を利用して国に土地を引き取ってもらおうとする場合であっても、法律上、共有者の全員が共同して承認申請を行わなければならないと定められています。
まずは、兄弟間で「誰が相続するのか」「売却するのか、貸し出すのか」といった方針について、しっかりと遺産分割協議等で話し合いを進めることが第一歩となります。

船橋市に相続の相談窓口はありますか?

あります。
船橋市役所の市民生活部「市民安全推進課」に空家相談窓口が設置されており、ローカウンターで落ち着いて相談できる体制が整っています。
また、市単独での対応にとどまらず、「千葉司法書士会(相続登記等)」「千葉県宅地建物取引業協会 船橋支部(売却・賃貸等)」「千葉県弁護士会(法律問題等)」など6つの専門家団体と協定を締結しており、相談内容に合わせて適切な専門家団体の紹介を受けることができます。

まとめ 相続した実家は「とりあえず放置」が最大のリスク

この記事では、船橋市で相続した実家を抱える方が直面する問題を、以下の流れで解説してきました。

  • 現状確認:名義・相続人・ローン・固定資産税の状況把握
  • 放置のリスク:税金の最大6倍、過料、近隣トラブル、資産価値の喪失
  • 選択肢の整理:売却・賃貸・リフォーム・寄付・国庫帰属制度
  • 手続きの流れ:相続関係の整理→相続登記→方針決定・実行リスト

共通して言えるのは、時間が経てば経つほど、選択肢が狭まり、コストが増えるということです。

建物の老朽化は待ってくれません。

相続人が増えれば話し合いはまとまりにくくなります。

2024年からは相続登記の義務化も始まっており、「とりあえず今のまま」は法的にも通用しなくなりました。

「売るか、貸すか、まだ決めていない」という段階でも構いません。

まず現状を正しく把握することが、すべての出発点です。

権利関係の整理から売却・処分まで、一つの窓口でサポートいたします。

相続した船橋の実家について、行政書士・宅建士の両資格を持つ当事務所に、まずはお気軽にご相談ください。

ただいま開業準備中です。2025年夏のオープンをお待ちください。

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